不登校がクラスにいても必要以上に嘆かない、騒がない
自分のクラスに不登校が出ると担任としては非常に焦ります。
その気持ちとてもよく分かります。
私もその体験者でしたから、そういう時は焦ってどうしていいかわからなくなってしまいます。
私の場合はとにかく行動を起こしました。
家庭訪問や教育相談、ありとあらゆる方法で接触を試みました。
いろいろな先生方にも相談し、相談できる機関にも協力を依頼し、今思えば焦り過ぎのやりすぎな対応をしていました。
どこに行っても、誰に聞いてもあの頃は「学校とのつながりを大切にする」だった
言われました。
だから、こまめに連絡を取り、家庭訪問をし、電話をしたり、配布物を届けたりとうるさいほどでした。
今思えばこれはやり過ぎの大失敗。
(もちろん、何かの加減でうまくいくこともありはしましたけど)
不登校で難しいのは、生徒本人への対応ではなく、周りの声に振り回されないこと。
周りはとにかく勝手なことを言ってくるのでした。
こまめな連絡は必要だという人。(うるさすぎると逆効果もあるってば)
しばらく様子を見ているとすぐに「何もしていないのではないか」と批判してくる人。(様子を見守るって言ってんでしょうが!!)
登校刺激をしないようにしていると「それじゃだめだ」と意気込む人。(時期の見極めが難しいんだよ!)
周りは勝手なことをぎゃあぎゃあ言ってきました。
若い頃はそれを聞き流す余裕は当然なく、マジで振り回されていました。
そのおかげで結構失敗や遠回りをしました。
今の私だったら、あの頃うるさく言っていた周りに対して、次のように言っていたでしょうね。
不登校になる理由は一人一人違う。
だから対応や解決方法も全部違う。
学校とのつながり自体を嫌がる場合だってあるんだから、何でもかんでもつなげようとしてはいけない。
登校刺激を望んでいるかどうかは本当に個人差がある。
積極的な何かをしなくても、そっとしておくという見守りの指導というやり方だってある
等々……。
あぁ、あの頃に戻って言ってやりたい奴がいっぱいいるよぉーーーー。
周りでは目に見えるやり方ばかりを評価する傾向があるのです。
動きや成果がないとすぐに批判的なことを言う人が絶対にいます。
そんな人には「うるさい」と一言いってやればいいです。
埼玉県のある学校で、教育相談室の運営にかかわっている方と話したことがありました。
その教育相談室には不登校傾向の生徒もやってくるとのこと。
私は「この教室に来れただけで100点だと思いますよ」と言うと、
その担当者は「いや、最終的には教室に戻れないとダメなんです」と言っていました。
それを聞いて私は、この学校から不登校は決してなくならないだろうなと思いました。
ゴールが大人の価値観でできているんじゃ無理でしょうね。
その生徒にとって学校に足を踏み入れることがどれほど大変なことなのか想像できないようでは駄目ですね。
これはその担当者だけの責任ではないですけどね。
その教室の運営自体もとても大人目線でできているからです。
教育委員会と連携して設置したところまではいいのですが、その運営理念がとても残念で、もったいないなぁと思ったのでした。
きっと全国にもこういう残念な感じの教育相談室はたくさんあるんだろうなぁと思います。
そして、今日も周りの声に振り回されている先生がたくさんいるんだろうなと思うと本当に大変だなぁと思います。
不登校への対応への正解なんて一つではないのですから、周りの声に振り回されないで欲しいですね。
特に若手の先生方。一人で抱え込まないように、そして負けないでね💛
大丈夫、何とかなるよという気持ちでいてくださいね。