かずたまりん通信

元中学校教師の独り言。今だから言えることもあるんです。

報道されている学校問題の対応に違和感の日々

 

中学生の悲しいニュースを見て思うところがあります

いじめや先生からの言葉の暴力で自らの命を絶ってしまった中学生のニュースや友人の命を絶つことになってしまった中学生のニュースなど、このところ悲しいニュースが続いています。

この他にもこのような学校問題が次々に報道されているのを見ると、本当に切なくなります。どうか子ども達の心のケアを最優先に考えて上げて欲しいです。(と同時に先生たちの中にも心のケアが必要な人がいるはずなので、そこも見逃してほしくないのですが…)

ただ、毎日このようなニュースを見ているとどうしても払拭できない違和感があります。それは、『教育委員会』のコメントです。事件に関して
  • 状況を把握するために生徒にアンケートなどを実施します
  • 三者委員会を設置して詳しく調査します
  • 生徒の心のケアをします

等といったことを教育委員会の代表者が話しているのをよく見ます。

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しかし、教育委員会の方たちが学校にやってきてそれをやっているのを現職中の私は見たことがありませんでした。結構大変な学校にも勤務したことがあったんですけどね。今は教育委員会が学校問題に対してこういうことをやっているのでしょうか?(現場を離れてまだ一年ちょっとなんですけどね)

何か問題が起きた時のアンケートや当事者への聞き取りなどの大半は、その学校の教師が行っているのが現状なのではないでしょうか。そして、それを生徒指導主事や教頭がまとめ、校長がチェックして教育委員会に提出するという流れがよくあるパターンだったと思います。

そもそも教育委員会では教育行政のお仕事をしています。いわゆる普通の公務員が大半なので、職員の全部が全部学校教育に精通しているわけではないのです。

教育委員会の中にある指導課に所属している指導主事クラスになれば教員免許所持者で教育現場の経験もあるでしょうが、そうではない職員もたくさんいるのです。

だから、どこかの学校で問題が発生しても教育委員会が総力を挙げて調査をするということは難しいのではないかといつも思ってしまうのです。

いろいろな問題が起きても遅々として原因究明ができなかったり、保護者と学校側の言い分が食い違ったりするのも、当たり前だと思います。

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調査しているのが学校関係者だったら全て真実を発表しているのかな?って思いませんか。

学校は不都合な真実を隠すことがあります。学校が作った報告書を精査することが教育委員会に本当にできるのかという疑念でいっぱいになってしまうのです。

それなのになぜいつも問題が発生した学校の地区の教育委員会がコメントを発表するんでしょうね。そういう役目なんでしょうかね。でも、的確な内容を発表しているのを一度も見たことがありません。

どうか本当の原因をきちんと人員を割いて調べてください。調査を学校任せになどしないでください。日頃から教育委員会からの山ほどの調査依頼で学校現場は十分疲弊しています。こういう時こそ役に立ってほしいものです。